今回は「~するのですが」の表現についてです。
前置きと文末でよく使う表現になります。
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もくじ
文法解説
文法:-은데 / 는데
日本語の意味:~するのですが、~するのに
後に続く文章を前置き的に述べるときに使います。文末に使われることもあり、動詞か形容詞かなどでかたちが変化します。
相手に勧誘・依頼するとき、特に会話などでよく使われる表現です。
活用方法
- 勧誘や依頼をするとき
例)食事しに行くのですが、一緒に行きますか? - 過去の経験に対して感想を述べるとき
例)昨日映画を観ましたが、面白かったです。 - 予想できないことが起きたとき
例)学校に行くときに、芸能人に会いました。 - 対照的なことを表すとき
例)東京は人が多いのに、田舎は少ないです。 - 言い切らなくても伝わるとき
例)おかわり欲しいんですが。
習慣的に”요”を付ける
この文法は「-은데/는데」で終わりますが、韓国人は会話のとき、習慣的に「-은데요/는데요」のように、後ろに”요”を付けて使います。
① 動詞
用語の語幹に「-는데」を付けて活用します。パッチムに関係なく「-는데」を使いますが、語幹がㄹパッチムの場合は脱落して「-는데」を付けます。
用語 | 文法適用 |
가다(行く) ※語幹にパッチムなし |
가는데(行くのですが、行くのに) ※語幹に「-는데」を付ける |
먹다(食べる) ※語幹にパッチムあり |
먹는데(食べるのですが、食べるのに) ※語幹に「-는데」を付ける |
만들다(作る) ※語幹がㄹパッチム |
만드는데(作るのですが、作るのに) ※ㄹパッチムが脱落して「-는데」を付ける |
② 形容詞
用語の語幹に「-은데/ㄴ데」を付けて活用します。パッチムがある場合「-은데」、パッチムがない場合「-ㄴ데」を使います。動詞と同様に、ㄹパッチムの場合は脱落して「-ㄴ데」を付けます。
用語 | 文法適用 |
바쁘다(忙しい) ※語幹にパッチムなし |
바쁜데(忙しいのですが、忙しいのに) ※語幹に「-ㄴ데」を付ける |
좋다(良い) ※語幹にパッチムあり |
좋은데(良いのですが、良いのに) ※語幹に「-은데」を付ける |
멀다(遠い) ※語幹がㄹパッチム |
먼데(遠いのですが、遠いのに) ※ㄹパッチムが脱落して「-ㄴ데」を付ける |
③ 있다/없다
用語の語幹に「-는데」を付けて活用します。動詞と同じ扱いです。
用語 | 文法適用 |
있다(ある、いる) | 있는데(あるのですが、いるのですが) ※語幹に「-는데」を付ける |
없다(ない、いない) | 없는데(ないのですが、いないのですが) ※語幹に「-는데」を付ける |
④ -이/가 아니다
用語の語幹に「-ㄴ데」を付けて活用します。形容詞と同じ扱いです。
用語 | 文法適用 |
-이/가 아니다(~ではない) | -이/가 아닌데(~ではないのですが、~ではないのに) ※語幹に「-ㄴ데」を付ける |
⑤ 名詞
用語の後に「-인데」を付けて活用します。
用語 | 文法適用 |
주부(主婦) | 주부인데(主婦ですが、主婦なのに) ※用語の後に「-인데」を付ける |
의사(医師、医者) | 의사인데(医師ですが、医師なのに) ※用語の後に「-인데」を付ける |
학생(学生) | 학생인데(学生ですが、学生なのに) ※用語の後に「-인데」を付ける |
회사원(会社員) | 회사원인데(会社員ですが、会社員なのに) ※用語の後に「-인데」を付ける |
⑥ 過去形(動詞)
用語の語幹に「-았/었는데」を付けて活用します。
用語 | 文法適用 |
가다(行く) | 갔는데(行ったのですが、行ったのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
먹다(食べる) | 먹었는데(食べたのですが、食べたのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
만들다(作る) | 만들었는데(作ったのですが、作ったのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
⑦ 過去形(形容詞)
用語の語幹に「-았/었는데」を付けて活用します。
用語 | 文法適用 |
바쁘다(忙しい) | 바빴는데(忙しかったのですが、忙しかったのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
좋다(良い) | 좋았는데(良かったのですが、良かったのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
멀다(遠い) | 멀었는데(遠かったのですが、遠かったのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
-이/가 아니다(~ではない) | -이/가 아니었는데(~ではなかったのですが、~ではなかったのに) ※語幹に「-았/었는데」を付ける |
⑧ 過去形(名詞)
用語の後に「-이었는데/였는데」を付けて活用します。用語の終わりにパッチムがある場合「-이었는데」、パッチムがない場合「-였는데」を使います。
用語 | 文法適用 |
주부(主婦) ※用語の終わりにパッチムなし |
주부였는데(主婦だったのですが、主婦だったのに) ※用語の後に「-였는데」を付ける |
의사(医師、医者) ※用語の終わりにパッチムなし |
의사였는데(医師だったのですが、医師だったのに) ※用語の後に「-였는데」を付ける |
학생(学生) ※用語の終わりにパッチムあり |
학생이었는데(学生だったのですが、学生だったのに) ※用語の後に「-이었는데」を付ける |
회사원(会社員) ※用語の終わりにパッチムあり |
회사원이었는데(会社員だったのですが、会社員だったのに) ※用語の後に「-이었는데」を付ける |
⑨ 否定文
用語の語幹に「-지 않는데/않은데」を付けて活用します。用語が動詞の場合「-지 않는데」、形容詞の場合「-지 않은데」を使います。
用語 | 文法適用 |
가다(行く) ※動詞 |
가지 않는데(行かないのですが、行かないのに) ※語幹に「-지 않는데」を付ける |
먹다(食べる) ※動詞 |
먹지 않는데(食べないのですが、食べないのに) ※語幹に「-지 않는데」を付ける |
바쁘다(忙しい) ※形容詞 |
바쁘지 않은데(忙しくないのですが、忙しくないのに) ※語幹に「-지 않은데」を付ける |
좋다(良い) ※形容詞 |
좋지 않은데(良くないのですが、良くないのに) ※語幹に「-지 않은데」を付ける |
活用例
편의점에 가는데 뭔가 살까요?
コンビニに行くんですが、何か買いましょうか?
더운데 창문을 열까요?
暑いんですが、窓を開けましょうか?
영화를 봤는데 재미있었습니다.
映画を観ましたが、面白かったです。
한국 음식을 먹었는데 매웠어요.
韓国料理を食べたんですが、辛かったです。
학교에 가는때 연예인을 만났어요.
学校に行くときに、芸能人に会いました。
텔레비전을 보는데 갑자기 꺼졌어요.
テレビを見てるときに、突然消えました。
※会話のところどころにある「-은데 / 는데」は、「-은데요 / 는데요」としても構いません。文末に用いる場合も同様です。
表現の違い
「죄송합니다만」は「すみませんが」という意味で使われます。これは一番丁寧な表現で、これを崩した言い方が「죄송한데」や「미안한데」です。同年代や目下の人に対して使います。またどちらも「-지만(~ですが)」の代わりとして使える表現です。
- 丁寧な表現 → 죄송합니다만
- 崩した表現 → 죄송한데 / 미안한데
まとめ
今回は前置きや文末で使える「~するのですが」について紹介させていただきました。
動詞や形容詞などで異なるかたちに変化します。特に否定文については、動詞と形容詞で混同してしまいがちなので注意しましょう。
- 動詞
※「-는데」を付ける - 形容詞
※「-은데/ㄴ데」を付ける - 있다/없다
※「-는데」を付ける - -이/가 아니다
※「-ㄴ데」を付ける - 名詞
※「-인데」を付ける - 過去形(動詞)
※「-았/었는데」を付ける - 過去形(形容詞)
※「-았/었는데」を付ける - 過去形(名詞)
※「-이었는데/였는데」を付ける - 否定文
※「-지 않는데/않은데」を付ける
会話でよく使う表現になりますので、うまく活用してみてください。それではまた”또 보자”